ハリネズミのニコラウス
- 2018.05.12 Saturday
- 14:30
針のジャケットを脱いで眠るハリネズミのニコラウス君。
ある朝目覚めるとジャケットがなくなっています。
さぁ大変だーと、裸のままで恐る恐る森の仲間に相談に行きます。
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これまで友達だと思っていたキツネやカラス達は、
「何だコイツ、もう針がないじゃないか」と、
バカにして取り合ってくれません。
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「君たちのこと、今まで友達だと思っていたのに....」と怒ったり、悲しくなるニコラウス。
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しかし、ニコラウスは気づきました。
これまで硬い針、強い力を持っていたけれど、
僕は友達にちゃんと敬意を払っていなかったんじゃないか。
だから、力が弱まった今、みんなが遠ざかってしまったんだと、
自分を発見したのでした。
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裸の皮膚に触れたアザミの棘が、初めて痛く感じました。
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遠くでウサギや小鳥たちが様子を伺っています。
声をかけると、彼らは親身に話を聞いてくれました。
もう針の脅威がないからです。
ニコラウスに新しい友達ができました。
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それから数日して、道の角で針のジャケットを発見します。
嬉しくなったニコラウスはジャケットを着て新しい友達のところへ報告に行きました。
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また怖いハリネズミに戻るんじゃないかと恐れた小鳥や虫たちは、遠巻きに見ています。
勇気を出してハリネズミの鼻先までやってきたチョウチョに、
「僕はもう君達を怖がらせないよ」と、ニコラウスは約束しました。
それからは、みんな仲良く森で暮らしましたとさ。
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困っている時に友を見捨てるなんて、酷いヤツ...と思いがちですが、
もしかしたら、これまで相手に対する思いやりが、欠けていたのかもしれません。
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Der igel Nikolausは「自分を発見すること」を教えてくれる素晴らしい絵本でした。
( Google翻訳のカメラ機能は、本当に助かっています^^; )
オンラインショップでもご紹介しています。
ぜひご覧くださいね。